労働時間は1日8時間より短くても良いと思う もっと自由な働き方を【時短勤務・労働生産性向上】
多くの会社で1日の労働時間は「8時間」、1週間「40時間」とされていると思います。
就業規則で1日7時間30分とか、少し短い企業もありますが数は多くないです。
でも、これって果たしていつどこで誰が決めたのでしょう?
調べてみると日本では1947年の「労働基準法」の制定以降のようです。
(それ以前は、指針がなかった?のでよくわかりませんが)
そしてこの1日8時間、週に40時間というのは規定上ではMAXでその時間、という規定です。
ほぼ全ての会社が労働基準法上限MAXの労働時間で人々を雇用しているということです。
労働時間は
能力やその日の効率によっては、3時間でも5時間でも良いのではないでしょうか。
それが認められたら素晴らしくないですか?
少なくとも
毎日必ず8時間ではなく、「最長でも8時間」のように幅を持たせる会社や、時短勤務を認める会社がもっと出てきてほしい。
実際問題、MAXパワーでやれば1.5倍の速度で処理できる仕事や問題も
業務時間がまだある、と思うと人間、どこかで手を抜いてやってしまうものです。
なんとなく役所の仕事は、そういうのが多そうなイメージもあります。(偏見)
このくらいやれば帰ってもOKというのがある程度決まっていたら、
時間内の能率・生産性はもっと上がるはず!
1週間のうち5日間は、通勤して、8時間労働、帰ったら食事して寝る。それだと潤いや余裕が生まれにくくないでしょうか。仕事の日でも、自己実現できる時間がとれた方が人生楽しいと思いますし、人間としての幅も広がるし消費も増える気がします。
もちろん、学校の先生のように、現状どうやっても8時間(多くははるかにそれ以上)やらざるをえないだろう職業もありますが職種によっては、別に8時間に縛られる必要は全くない仕事だって多いはずです。
日本の労働時間と労働生産性を世界と比べると
日本と世界を比べると
2018年のOECDの統計によると
2017年の年間労働時間はOECD加盟国38か国の中で、日本は1680時間で21位。
1980年~1990年頃は2100時間前後だったのに比べると、大きく改善(実に20%)しています。
*ただしこれは非正規職員が増えたからだとも考えられています。
労働時間1位はメキシコの2145時間、おとなり韓国は3位で2005時間、アメリカは11位で1786時間、ドイツは38位で1363時間。
*日本は祝日数が世界的にも多いという特性と、有給消化率が世界最下位という特性があります。(2019年から年間5日以上有給をとらせることが義務となりました)
*日本の祝日 1/1元旦 1月第2月曜・成人の日 2/11建国記念日 3/20または3/21頃・春分の日 4/29昭和の日 5/3憲法記念日 5/4みどりの日 5/5こどもの日 7月第3月曜日・海の日 8/11山の日 9月第3月曜日・敬老の日 9/22または9/23頃・秋分の日 (10/1都民の日) 10月第2月曜日・体育の日 11/3文化の日 11/23勤労感謝の日 天皇誕生日(2018年までは12/23、2020年からは2/23)と、16日の祝日がある
しかし
「労働生産性」という指標を見ると、日本は改善の余地が大きそうです。
労働生産性とはざっくり言うと、GDP(国内総生産)÷就業者の労働時間です。
GDP=国が1年間で生み出した総付加価値=所得+消費+貯蓄+税金+投資+輸出輸入など。少ない人数で、短時間で大きな価値が生まれるなら生産性は非常に高いということになります。
例えばOECD発表の
2017年の日本の1時間あたりの労働生産性は47.5ドルで、36か国中20位。
就業者1人あたりの労働生産性は84027ドルで36か国中21位です。
他の国と比べると
アメリカは1時間あたり72ドル、ドイツは69.8ドル、ノルウェー82.3ドルなどが目につきます。
ドイツやノルウェーは、総労働時間が日本よりずっと少ないにもかかわらず、就業者1人あたりの労働生産性は日本を上回っているのです。
大げさに言うと、というかデータから見ると
日本人が年間1700時間働いて500万円稼いでいる間に
ドイツ人は1350時間働いて(日本より20%も短い)600万円稼いでいて
アメリカ人は同じ1700時間働いても750万円以上稼いでいるわけです。
・・・
生産性の高いドイツやノルウェーから学ぶことは多くありそうです。例えば、ノルウェーではコアタイムのあるフレックス制を超えたフルフレックス制(始業時間と終業時間を自分で決められる)を導入している会社が多く(フレックス制度を取り入れている会社は80%以上)、リモートワークが認められている会社も多い。(80%近く)
GDPの向上という面で
アップルやグーグルといったアメリカ発の企業にITの覇権を握られたのは非常に痛いところです。それが日本企業だったらどんなに良かったことか!日本のGDP成長のためには、世界的にもシェアをとることができる新たなビジネスチャンスをものにしていく必要がありそうですね。
日本国が人口増加してきた局面は終わり、人口減少局面に入った2019年現在
質より量(長時間労働)という時代ではないのではないでしょうか。
データから見ても、長時間労働=生産性の向上というわけでないです。
参考リンク
グローバルノート OECDの統計
いろんな働き方を認めて良いと思う
日本では育休中の時短勤務はありますが
通常時で時短勤務という形態はほぼ聞きません。
給料は多少下がってもいいから、1日6時間なりの時短勤務を希望したいという方は
そんな働き方がありなら、より高齢化社会になっていく今後、需要は多いはずです。
しかし
だったら非正規職員で、と現状なることが多いのではないでしょうか。
正規職員でも給料減の時短勤務職員を認めてほしいものです。
雇用者にとっても給料減=コスト削減
労働者にとっても時短勤務と
双方にメリットが多いはずなのにどうしていろいろな勤務形態がない会社が殆どなのでしょうね?
エネルギー切れになるとミスも増えるので、5分でも間食休憩などがあった方が良いのでは?と思う職業もたくさんあります。
社会保険(厚生年金+健康保険)の加入条件も2016年10月から拡大し
1.週の所定労働時間が20時間以上(*変更前は週に30時間以上だった)
2.賃金月額が月8.8万円以上(年約106万円以上)
3.1年以上の使用されることが見込まれること
4.従業員501名以上(厚生年金の被保険者数)の勤務先で働いている
(2017年4月から500名以下でも合意があれば可能)
5.学生でないこと
上記の条件を満たせば加入することができるようになりました。
先日、2019年9/9(月)首都圏を直撃した台風時も
通勤困難にもかかわらず多くの人が交通機関に殺到して長蛇の列になりました。
その真面目さは日本人の素晴らしいところですが
もう少し、自由な発想というものも欲しいです。
1日8時間労働という呪縛が解かれたら、朝と帰りの満員電車も混雑緩和すると思うのですが。
参考URL
通勤時間という無駄とストレスについて考える
前澤友作氏が起業したアパレル通販ZOZOタウン運営で有名なスタートトゥデイは(株式会社ZOZO)2012年から給料据え置きで6時間労働を導入し(厳密に言うと6時間であがっても良い制度)高い成果をあげています。その理由は前澤氏の考えとして、1日のうち本当に集中して仕事ができるのは3~4時間ではないかというもの。
*2019 9/12 ZOZOタウンのヤフーへの売却と前澤氏の社長辞任のニュースがありましたね
思考停止で労働時間は1日8時間!と決めないで、もっと自由な発想で時間と人を活かす企業・経営者がたくさんでてきてほしいと思います。