クワガタを語る7 オススメできるクワガタの産卵セットと成虫飼育方法
今更紹介しなくてもそこら中で紹介されてはいるのですが
小学生からクワガタを飼っていて、良い年こいてまたクワガタを飼い始めたkyouの
おすすめの産卵セットと、成虫飼育のテンプレートを
自分の忘備録として記録する意味でもご紹介させて頂きます。2023年現在。
実践している中で良いと思ったものということで、よくあるクワガタ飼育本より少し+αの要素もご紹介できるかも!?
産卵セット編
基本的に材産み傾向のあるクワガタしか飼ったことがないので(オオクワガタ、ヒメオオクワガタ、コクワガタ、アカアシクワガタなど)
その種類用ということで
〇容器
コバエシャッターの
小ケース~中ケース(オオクワガタやヒメオオクワガタは中ケースの方が良さそうです)
に
下1~3cmは産卵一番などの広葉樹マットを固めにつめる
↓
その上に
いわゆるしいたけ廃材の産卵木クヌギやコナラ、樹皮をむいたものを1~2本入れる
*産卵木の直径は6~12cm程、基本的に芯(きのこ菌などで分解していない部分)はない方が良い気がしますが、多少あっても大丈夫です
*産卵木は30分~2時間程水没させて、季節や気候にもよりますが10分~3時間程陰干しして適度な水分量にする
*黒い硬いところなどはセットする前に削って撤去した方が良い気がします
(大きさによりますが小ケースだと1本、中ケースだと2本くらい産卵木を入れることができると思います。水没させた後の方が樹皮をむきやすい気がします。マイナスドライバーなどでむきます。産卵後の話ですが、産卵木からの幼虫の割り出しもマイナスドライバーでできますが、材割用のペンチというものあるようです)
*カワラ材などでも要領は同じです
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(ケースと産卵木の間四方に♀が通れるくらいのスペースをあけておく)
産卵一番などの広葉樹マットを適当につめて産卵木が4分の3~5分の4くらい埋まるまでマットを入れる。
基本的に良い感じの湿度になっていることが多いので、余程カラカラになっていない限りは
買ってきたマットそのままの水分量で大丈夫です。
ちょっと感覚的ですが、マットを触って少し水分を感じるくらいで充分です。
*この時にもしあったら、同種や近い種の幼虫飼育に使ったマット食痕などを混ぜると産卵確率が上がる気がします
↓
その上に適度に湿らせた水苔をしく(水苔をしくことで保湿&成虫の足場&エサがマットで汚れ辛くなります)
*場合によっては産卵木の樹皮を足場として入れる
*最終的に♀がフタに干渉しないくらいの高さならOKです
オススメの水苔↓
終わりです。
〇産卵セットの例(小ケースに産卵木1本)
↓
時期的には東京都の常温で4月~11月くらいまで産卵できそうで
(基本的には高温にい過ぎると弱ってしまうので飼育容器のある部屋は常に30度以下が望ましいです。多くのクワガタの適温は20℃~26℃程です)
その中でも5月~9月くらいが特に適期だと思われます。
産卵セットに交尾済みの産卵可能な♀を入れて2週間~1か月半程したら、産卵していそうだったら♀をとりだした方が良さそうです。
(産卵セット容器のまま♀も越冬できるはできると思いますが、♀を他の容器に引っ越しさせて、広葉樹マットを少し足して埋め込んだ方が、幼虫の生存率は上がると思います)
産卵セットを組んで2か月~4カ月程したら(♀を取り出してから1~2カ月経った容器)容器の側面に幼虫が出てきて見えることもあると思います。
そうしたらぼちぼち個別飼育に切り替えたり、大きさを狙うのであれば菌糸ビン飼育に移行すると良さそうです。
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8月までに産卵された卵・幼虫は、だいたい翌年の春~夏には蛹化、羽化すると思います。
産卵セットの飼育用品は、送料などを考えても専門店や通販である程度まとめて買った方が良いかもです。
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*種類等によって羽化してから産卵できるまでの期間が異なります。
カブトムシなどは早く、♂♀ともに羽化後10日程で生殖産卵できる状態になると言われていますが、クワガタの場合、産卵できるようになるには羽化後3か月~半年程は必要と考えられています。エサを食べ始めたら産卵もOKという話もありますが、種類や個別ケースにより、何ともいえないところはある気がします。
羽化後は体がまだ固まっていないため少なくとも2週間は触らないで、余程蛹室の環境が悪くない限りはできたら1か月以上放っておいた方が良いと思われます。
*加湿した産卵木を放置しておくと青カビなどが発生しますが、♀が産卵をはじめると青カビなどは抑制され、埋め戻された卵の周りなどは特に発生し辛く、♀が齧って埋め戻した木くずの中には特に雑菌が繁殖し辛くなり何らかの有用な共生菌?のようなものを♀が受け渡しというか発生させており、卵が孵化した時幼虫がそれを食べた方が良く成長すると言われています。(・・・つまりできるだけ卵で採卵するより、幼虫になってから個別飼育した方が良いと言われています。)
*最近よく使われるようになった産卵方法として、カワラタケやオオヒラタケの菌糸ボトルや菌糸ブロックを産卵セットケースにセットしたり、菌糸ボトルに直接♀を入れることで産卵させることも可能なようです。(オオクワガタ、コクワガタ、アカアシクワガタなど用)
*バクテリア材といって、あらかじめ同種や近い種のクワガタの幼虫が食べたマットや発行済マットで、加水した産卵木を一定期間埋め込んでおいたものをバクテリア材と呼び、より産卵しやすい材になると言われています。
成虫飼育管理編
私が小学生だった1990年代、30年前は成虫も広葉樹のマットで飼うのが普通でしたが
今はその時より便利になっています。
〇成虫飼育は基本♂も♀も1匹ずつ個別飼育
*ペアで飼っても大丈夫なこともありますが♂♀一緒にしていると♂が♀を攻撃したり、オオクワガタなどでは逆に♀が♂を殺したり傷つけてしまうことが結構あります。
♂が2匹以上同じ容器にいるとケンカして弱ってしまうので当然やめておいた方が良いです。
どうしてもという場合は、大きなケースに入れて隠れる場所や餌場を複数作ったり、明らかに大きさが違う♂を入れた方がケンカが起き辛いです。
ペアで飼うのはペアリングする1~2週間だけにした方が良いかもしれません。
まあ、ペアのまま飼っていても大丈夫なことも多いですが、♂♀共に交尾をしない方が寿命が長くなるという説もあります。
〇成虫管理の飼育ケースは、広さは小ケース以上のスペースがあればあるにこしたことはないと思いますが
ミニケースくらいでも何とかなります。
ミニケースにヒノキやモミなどの針葉樹マットを3~5cm程しいて
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その上に水苔や産卵木の樹皮などを足場兼隠れ場所として入れて終わりです。
*針葉樹のマットや水苔の方が広葉樹のこげ茶マットより見た目としても衛生的にも良い気がします。ダニなどの雑虫も広葉樹マットより発生し辛いです。
ただし、何となく針葉樹は乾燥が早い気がするのと、見た目で湿度がわかり辛いので水苔と組み合わせています。
水苔だけでも良いかも?
*針葉樹のヒノキなどの匂い、ヒノキチオール等が成虫に有害ではという意見もありますが、ミニケースに敷くくらいの小容量であれば、いずれ匂いもなくなりますし気にしなくて良い気がします
〇成虫管理ケースの例(ミニケース)
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〇霧吹きで水分補給
空気の流入が密封されてしまうと成虫も幼虫も死んでしまいますが、今の製品は良くできていて
空気の流入があり、乾き過ぎもしないという良い感じの空気の流通になっています。
とはいえ、だんだん乾燥してくるので乾燥してきたなと思ったらたまに霧吹きをすると良いです。
今思うと、昔飼っていて一番多かったのが乾燥し過ぎて死だった気がします。
水分でベチャベチャにするのも良くないですが、カラカラはダメです。
霧吹きで水鉄砲の如く成虫につくダニなどを落とすことも可能です。
*ただし30mm以上のある程度大きな成虫に対してで、それ以下だとそういうので弱ってしまう可能性もありそうです。
水鉄砲のようにも広範囲霧吹きにも無段階調整で噴射できて、オススメできるドイツ製の霧吹きガルデナ↓
〇エサはゼリーが便利
今はいろんなゼリーがあり、入手も容易と思われます。
小型の種類や♀の場合なら
ゼリーの透明なフタを開けるより、フタに十字に切れ込みを入れた方が持ちが良く
私の場合、ペンカッターで十字に切れ込みをいれることもあります。
私は使っていませんが、ゼリースプレッターという、ゼリーを切る商品もあります。
*大型の♂クワガタの場合は、普通にフタを開けてあげた方が食べやすそうです。
*ゼリーは容量が0に近い程少なくなるか、夏場だと3日~10日程経って劣化してくると交換しています。
成虫飼育も産卵セットも、成虫が出す排泄物で容器が汚れるので、フタや周りについた汚れは
エサ替えの時に、アルコール除菌スプレーなどをしみこませたティッシュなどで掃除します。
*冬場の越冬中も一応念のためゼリーを入れておきますが、冬場は殆ど劣化しません。
カッター↓
ゼリースプレッター↓
フジコン ワイドカップバイオゼリー 16g ↓
飼育ケースや幼虫用ボトルの掃除に便利な激落ちくん
*商品リンクの一部除いてほぼ全ては、自分で使ってみて良いなと思った商品です。